お座りになった天皇は北に向い、新年の属星を7回唱えられる。
 次に、深く拝む動作を2回繰り返す「再拝」に続けて、呪文が唱えられる。
 平安時代の「内裏儀式」によると、その呪文は、次のようなもの。
  賊冦之中過度我身(ぞくこうしちゅうかどがしん)
  毒魔之中過度我身(どくましちゅうかどがしん)
  毒氣之中過度我身(どくけしちゅうかどがしん)
  毀厄之中過度我身(きやくしちゅうかどがしん)
  五急六害之中過度我身(ごきろくがいしちゅうかどがしん)
  五兵六舌之中過度我身(ごひょうくぜつしちゅうかどがしん)
  厭魅之中過度我身(えんみじゅそしちゅうかどがしん)
  百病除癒(ひゃくびょうじょゆ)
  所欲随心(しょよくずいしん)
  急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)

 これは「さまざまな国難はわが身を通過しますように」という意味で、国家国民の安泰を祈る厄払いの呪文なのだ。