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一方、健保組合の中には、細かなデータをとって分析しているところがある。
たとえばある被保険者7万人の健康保険組合では、検診結果と医療費の関係を20年間追い続け、BMIが25以上の者は10年後にそうでない者と比べ、約2倍の医療費がかかり、それに「血圧やや高め」が加わると、医療費が4倍になるということをはじき出している。
歯周疾患がある者とない者では20%も医療費(歯科だけでなく医科もあわせての医療費)が違ってくることもわかり、歯科検診をしっかりやっている事業所は15年間で医療費全体が横ばいだったのに比べ、歯科検診をやらない事業所では医療費は全体が24%伸びたことも明確になった。
さらにレセプトと患者の領収書を突合して点検したところ、わずか1%のレセプトチェックで年間100万円の還付があった。
これからは、こうしたデータに基づいた医療費の管理が必要なはずだ。