室生山上公園芸術の森

あまり知られていない、とっておきのスポットを発見し
ましたので、この場でご紹介します!
それは、奈良の山奥、室生寺と対峙する高台にある「室生山上公園芸術の森
です。
文化芸術の理想郷を目指したアートアルカディア計画のシンボル事業として、
2006年に完成したものですが、不覚にもその存在を知ったのは去年のこと。す
でに取材は終了していたので「今年はぜひ!」ということで早々に訪れてみま
した。
室生寺のすぐ先、「本当にここでいいのかな?」といぶかしく思いながら民家
の間の狭い道を入り、どんどん登っていくと数分で到着します。森を切り開い
た広大な場所にあるのですが、そこは異空間に迷い込んだようなアートな世界。
「自然を使って第二の自然をつくる」という概念に基づき、もともとの自然や
環境を壊さず、森や草などを最大限に活用した空間はなんだか癒される空気に
包まれていて、「螺旋の水路」「ピラミッドの島」など、イスラエル人の環境
造形家「ダニ・カラヴァン氏」のこだわりを感じる不思議なモニュメントが点
在しています。
それぞれのモニュメントは単なるアートではなく、たとえば「らせんの竹林」
という場所は、中心部が水琴窟になっていて、雨が降るとメロディを奏でるほ
か、遊歩道には苔が植えられていて、歩くとフワフワします。足の負担を減ら
すためだそうです。そんなふうに、あちこちに隠れた細工がしてあります。
訪れたのは閉園間近だったためか、それともあまり知られていないせいか、他
には1組しか客がいなくてとっても静かでした。癒しムードも相まって思わず
昼寝(夕寝?)までしてしまったほどリラックスできました。
もともとは、村出身の彫刻家・井上武吉氏が描いた村全体をフィールドミュー
ジアムとする「森の回廊計画」を楚に、公共事業とアートを融合させる計画で
進めていたのですが、井上氏が志半ばで亡くなってしまったため、その意思を
継いだアーティスト仲間の「ダニ・ガラヴァン氏」が完成させたそうです。
地滑り対策の跡地と過疎化対策の両面から計画された「室生山上公園芸術の森
ちょっとシュールな?奈良観光としておすすめです。

室生山上公園芸術の森(27J-1※)
http://ma.mapple.net/v/click.php?c=1129-1-1-88629-57139169360